論文紹介004
論文を見つけました.
Judging the quality of peer-led student dialogue.
Keefer, Zeitz & Resnick
Cognition and Instruction, 18, 53-81. (2000)
地味ながらも以前から協同推論過程を何とか捉えようと研究してきているLauren Resnickのグループの研究論文です.既に2000年に出版されていたんですが,この間初めて発見しました.重要そうな論文なのに不覚です.
ポイント①
まず使えそうなのは,議論を4つの種類(dialogue type)に分けていることです.
対話タイプ:Critical Discussion, Explanatory Inquiry, Eristic Discussion, Consensus Dialogue
ポイント②
議論を効果的にするには,目的応じてこれら4つの議論を使い分ける必要があります.彼らは議論を効果的にするための要因として以下の3つを考えています.
(1)特定の文脈においてどのタイプの対話が最も効果的であるかについて知識
(2)適切な対話的文脈の制約の中で,その対話を行うことのできる知識とスキル
(3)適切な時に,対話の文脈をシフトするために(あるいはシフトしないことが必要な場合にはシフトさせないようにブロックするために)必要な知識
<関連文献>
Reasoning in Conversation.
Resnick, Salmon, Zeitz, Wathem & Holowchak
Cognition and Instruction, 1993, 11 (3 & 4), 347-364