2006-01-01から1年間の記事一覧

科学教育における議論研究

年の瀬ですなあ。実感は全くないけれども さて,このブログは議論学についてのものなので,ぼちぼち議論に関することにもっと力を入れようかな。いや,力を入れます。はい。 今日はリハビリとして,今いろいろ読んでる論文のメモとして書きます。っていうの…

前言撤回!

前回の日記で,日本の大学はなかなか新しいインターネット上のメディアを使おうとしないと書いたばっかりですが,iTunesでポッドキャスティングを探していたら,京都大学OCWと東京大学公開講座,東京大学学術俯瞰のポッドキャストがオープンしていた。な…

心理学系のポッドキャスティング

たまにポッドキャスティングに研究系の面白いやつがないか探しています。インターネットの素晴らしいところの1つは世界中のインテリジェンスにすぐに繋がるところだなあと実に思います。というのも,見つけましたから,とっておきの面白そうなやつを。 これ…

か,かたつむり怖い。。。

行って参りました,沖縄へ。人生はじめてでしたが,やはり食べ物と音楽が素晴らしい。今回は九州心理学会のための滞在だったので美しいビーチを見ることはできなかったけれども,今度また滞在するのが楽しみです。あと今回ラッキーだったのは知事選のときと…

(一部の人の)青年期クライシスと認識論的信念の関係

前回のつづき。前回,議論スキルの訓練とそれに伴う認識論的信念の変化について考察しました。ところで,このような認識論的信念は,それがしっかりと洗練されなければ,社会生活を営めないとか,そういうものではありません。しかし,ある種の社会集団や活…

議論と認識論的信念

認識論的信念についてのメモです。基本的なアイデアはDeanna Kuhnなどの認識論的な区分に基づいていますが,それにもっと肉付けするためのメモ。認識論的信念というのは,「知る」ということに関して個人がもっている信念である。例えば,「真実は1つだけで…

日本心理学会へようこそ

日本心理学会が今週末に福岡国際会議場で開催されます。 僕は今回は特に仕事はないかなとおもいきや,しっかりと準備委員会に入っちゃっています。学会の準備って無報酬なのよね。そこをいつかなんとかしたいなあ。 ちなみに学会開催中は,主に4階のシンポ…

わー,こんなんがあった

こんなんありました↓。 大学職員.network 大学関係者専用のソーシャル・ネットワーキング・サービスらしいです。参加のためには,知人の方のご紹介が必要なそうな・・・・ どなたか僕のお知り合いの方で,このSNSに既に加入している方いらっしゃいません…

シシリアン・ガンビット

先日,九州大学ユーザーサイエンス機構の主催するシンポジウム「感性はデザインを生み、デザインは感性を育む。」に行ってきました。 お目当ては,大阪大学大学院 教授・デザインディレクターの川崎和男氏の基調講演でした。MOMA永久収蔵のチタン製車椅子や…

海外ディベーター招聘によるセミナーのご案内

今日は広報活動です。九大ESSパーラメンタリーディベート・セクションのみなさんを中心に,下記のようなイベントが開催予定です。イギリスのトップ・ディベーターを福岡に呼ぶというまたとないチャンスとなっています。ぜひどうぞ。 「パーラメンタリーデ…

日本教育心理学会のご報告

日本教育心理学会第48回総会から帰って参りました。 今回は,3件の自主シンポジウムへの参加となりました。3件目のシンポでは,ちょっと疲れてたのもあってグダグダだったのが悔やまれるところです。 では気を取り直して,今回使用した自分のPPT資料を下記…

第2回 学びのかふぇ 開催

議論力にかかわる文化要因

福岡という地が持っている文化は,いくつかの点でパブリックな議論力を育成するのを阻害する要因を持っていると僕は考えている。というか,前からそういうことを考えていて,今日改めてそう思わせる出来事があったので,ついでにまとめておきたい。1.お互…

日本うどん学会

前回に続いて,うどん学関連のエントリーである。 前回までは,冗談で「うどん学」がうんぬんという話をしていたが,実は既に実在していることが分かりました。それが,「日本うどん学会」である(本気)。 そして,またまたこれが驚くなかれ,今週末,9月…

うどんの政治学?

今日のエントリーは議論学ではなく,うどん学です。うどん学は,最近できた学問領域で,讃岐うどんのご当地である香川大学の教育学部には,うどん学科があります。なんてね。 さて,今日こんなニュースを見かけました。http://www.mainichi-msn.co.jp/kansai…

「ゆさぶり」再考

「ゆさぶり」という言葉は,たまに教師や教育関係者が使う言葉である。どういう意味かというと,授業において生徒の持つ常識的な理解や判断に,それを否定したり,別の観点を持つ考えをぶつけることで,生徒に視点の転換のきっかけを与えることである。この…

冥王星の消滅を子どもの学びに活かす

いまさらだが,冥王星がなくなることが決まった。一部の職業の方,例えば冥王星が話に出てくるお話を書いた漫画家や小説家,ちょっと前に組曲「惑星」に冥王星のパートをつけ加えた作曲家や占星術家にとっては非常に迷惑であることは間違いない。 ホルストの…

関西ジャンクフード・ツアー

久々の書き込みです。31歳になってから,なんと初めての書き込みです。お祝いのお言葉を頂いた方,どうもありがとうございます。 ここ最近は,ずっと関西大学での研究会のために準備をしていたのと,数百人の自由記述の採点と,本来業務とで,とてもブログ…

30歳最後の日のお仕事

ということで,お仕事が一つ終わりました。日本心理学会第70回大会が,ここ福岡で11月3日〜5日に行われますが,その時に発表する予定のものです。いち早く,発表論文の要旨をのっけておきます。ご興味のある方は是非どうぞ。ご感想,ご質問をお待ちしてお…

国際的な対話のための1ステップ

最近,ゴーヤチャンプルーを研究中で,今日のお昼も作りました。とは言っても,生涯ゴーヤチャンプルー調理数は,まだ3回か4回かなんですが。昨日,バーゲンに行った帰りだったので,沖縄物産店が既に閉店で,仕方なくデパートの地下で,「志摩とうふ」と…

新しい研究会のブログをつくりました

教育学と教育心理学,この2つは互いに連携とることで初めてまともな教育研究が成り立つと思うのですが,これまでこの2つはなかなか行き来がありませんでした。そこで,ディシプリン間で対話し,研究を発展させるための研究会を大学内で立ち上げました。学…

夜明けは近いぜ

こんばんは。相変わらず黴(かび)とのゲリラ戦に拘泥する日々です。その合間にVBAのプログラミングをやっている訳ですが,筋金入りのナガラ族なもんですから,最近はsfc-gcの福田和也氏による「現代思想史」の授業を聞きながらやってます。久々にこういう話…

ディベート・セミナーのお知らせ

前回に続いて,またもや宣伝ですが,どうぞよろしく。 LET’S DEBATE! 効果的なプレゼンテーションのためのディベートセミナー IV 開催のお知らせ今年3月から開催してきた本セミナーも今回で4回目を迎え、これまで学生から社会人まで約100名の方々に参加して…

日本教育心理学会で主催予定の自主シンポ

今日は,僕が企画者になっている自主シンポジウムの宣伝です。日本教育心理学会第48回総会で行われるものです。今年は岡山での開催です。タイトル:自然言語処理技術を活かした教育研究の可能性とその課題 企 画 者:富田英司・丸野俊一 (九州大学) 司 …

教室の談話を評価する2つの視点

ところで今僕は,プログラミングに夢中です。授業の出席管理とか助手の業務にも使えるし,その経験が自分の研究でもすぐに活きてくるので,雑用が多くても結構有意義に時間が過ごせます。何事も自分で自分にブレーキをかけないのが大事だってことを改めて思…

「どれくらい既有知識と教科書とを関連づけできたか」を測る

Matsuo, G., Tomida, E., and Maruno, S. (2006) Classroom discourse analysis for the era of accountability: a method for discovering the most contributory utterance to extended reading of literature and its evolving process. Annual meeting o…

ナイス! TableTrans

さて,先日挫折したAnvilに代わり,TableTransを使おうと準備を進めています。 TableTransを利用する場合の注意点が1つ明らかになりました。それは,分析対象となる音声ファイルのパスに日本語が混じっていると,そのファイルを認識しなくなるという問題で…

Anvil,断念

昨日の続報です。 昨日から結構な時間をかけて,Anvilの使い勝手を確かめていました。しかし,結局の所,分析対象となるmovieのファイルが15分以上になると読み込んでくれないことが分かりました。小学校の授業は45分だから,せめてそれくらい読み込める…

議論研究の道具

こんにちは。最近は,もっぱらカビとの格闘に忙しいeteduです。先月と今月は,ずっと仕事場にいることが多くて,家を空けたままにしておいたら,カビに乗っ取られそうな情勢になっていました。カビが家賃払ってくれるなら,引き渡してもいいのですが。 で,…

議論能力の発達段階に応じた指導?

今日は,僕が業務の一環として授業補助を務めている授業で,ヴィゴツキーの発達論のお話が紹介されていて,いろいろと復習になりました。 ちょこっとおさらいすると,発達理論には大きく分けて2つの相反する立場と,それらの中庸をとる立場がちょこちょこと…