2005-01-01から1年間の記事一覧

今学期の講義の反省(2):コメント001〜010

この記事は連続ものです。最初の記事はこちらを参照ください。 id:etedu:20051230昨日から,今学期の講義の反省ということなんですが,今日から毎日10ずつぐらい授業へのコメント・リクエストを貼り付けていって,それにまたコメントできるようにしたいと…

今学期の講義の反省(1)

もう年の瀬ですから,今日と明日は今学期に僕が担当した講義について,その反省を書きたいと思います。今年も,ある工業系の大学で「コミュニケーション論」という授業を担当しました。この授業のシラバスを書いたのは,昨年のこの時期ですが,そのころはイ…

博士論文要約

今日の写真は,「太陽の塔on雪印」です。今日のようなwindyでsnowyな夜にぴったり。そういえば,このブログは研究のために書いているので,できたての博士論文の全文を以下に貼り付けておきます。。。っていうのは半分冗談で,要約を貼り付けておきます。博…

博士論文,提出!

久々のエントリーです。定期的に読んで頂いている皆様,ありがとうございます。実は博士論文の執筆で,追い込まれてました。あと,公聴会やらなにやら手続きは残ってますが,今日無事,博士論文を提出することができました。内容には全然満足できてないので…

福岡のブロガー

ブログって,まだまだ首都圏の人が使っている割合が多いような印象があるんですが,実際のところ,「自分が住んでいる近くの人が書いているブログを知ることで,自分の生活がガラッと変わったりする可能性があるんじゃないか」とふと思いました。それで,福…

アムステルダムの国際議論学会

来年,オランダのアムステルダムで開催される議論学の国際学会に,プロポーザルを送っていたのですが,ショックなことに落選しました。どうやら学会の関心に近いものから採択されたらしいのですが,なんでやねん! http://cf.hum.uva.nl/issa/記録しておくた…

人工知能系の研究会に行ってきました

第45回人工知能学会 言語・音声理解と対話処理研究会(JSAI SIG-SLUD)に参加してきました。長崎の「やすらぎ伊王島」っていうところです。 http://winnie.kuis.kyoto-u.ac.jp/sig-slud/ せっかく近くで開催されるし,なにかいい情報があったら儲けものだなっ…

大学教育に何が足りないかをを示す指標としての大学祭

昨日,自分の大学の大学祭に行ってきました。今年は南海キャンディーズが来るっていうんで,そりゃあ行かない訳がありません。ところが行ってみてびっくりしたんですが,観客が運動場ぎっしりになるくらいに,「何千人いるのかね?」っていうくらいすごいた…

「討論カフェ」関連情報

起業家をめざす福岡大学の大学生が進めているプロジェクトに,「討論カフェ」っていうのがあります。たまたまここのメンバーにずっと前に出会って,ちょっと前に実際にあってお話しました。 どんなのかっていう説明はまあ僕がしてもしかたないので,関連記事…

ファシリテーション・セミナー体験記

行ってきました,ファシリテーション・セミナー。う〜ん,なんと言えばよいのでしょう。良い意味でも,悪い意味でも印象には残りました(笑)。まず,ファシリテーションの定義ですが,いくつもサイトがあるので,「ファシリテーションとは」とかで検索した…

アメリカ教育研究学会

ちょっと前に,研究室の後輩と一緒に出した学会論文が採択されました。AERAっていう,朝日新聞社の雑誌みたいな名前の学会ですが,教育研究系では,世界一でかい学会です。教育心理学系の研究も結構発表されます。 http://www.aera.net/annualmeeting/?i…

インターネット・コミュニケーションの心理学に必要なもの

最近,インターネット・コミュニケーション,特にブログなどの普通の人が自分で情報発信するツールを利用して自己表現することで人のどんな側面がどのように成長していくのかを心理学的なモデルとして構築したいと考えています。まだまだこれからなんですが…

「議論」をめぐる温度差

ずっと僕が気になっていたことをきれいにまとめてあるブログを発見しました。これは研究領域を問わず,研究者が研究のことなどを書いている日本のブログをまとめたブログです。 H-Yamaguchi.net: 研究者のblog 前から感じていましたが,なんと少ないことでし…

なかなかヨイ感じです,福岡の天神。

二年連続ペナントリーグを制しながら,日本シリーズはお預けということで,福岡は暗いムードに。。。。と思いきや,なかなかどうして,スゴいイベントが福岡でありました。昨日までで終わっちゃったんですけど,そのイベントの名は『ミュージックシティ天神…

“Cafe de Plato”の構想2

今日は、カフェ・ド・プラトンの構想第2弾です。前回は↓これ。 id:etedu:20050819 前回ちょこっと書きましたが、カフェ・ド・プラトンのメインコンセプトは、誰でもフツーに使える議論支援マシン*1を備えた、願わくばオシャレなカフェです。付け加えておかな…

プサンに行って来ました

ちょこっとプサンに行ってきました。 しっかし,プサンの人たちはとにかく元気で,びっくりしました。よく文化心理学の研究では,「東洋VS西洋」みたいな比較をしますが,「元気さ」っていう次元を加味すると,日本人と韓国人は別のカテゴリーに入っちゃい…

となりのルスタムさん

今日はしばらくぶりに「議論」について,思いついたことを書きます。 「実は議論をするためには必要ではないか」と思う個人特性 「日本人は議論が苦手」みたいな話は,信じている人もいればそれは違うと思う人もいるでしょう。どちらが正しいにせよ,「日本…

北海道から帰ってきましたよ

音声ファイルPDF,URLがまちがってました.すみません.修正しました. 1コ前の日記でご紹介した自主シンポジウム,無事終わりました.とにかく今回は準備が大変だったので(自分の発表の準備のことです),終わって本当によかったなというのが正直な…

北海道でシンポジウムがあります

今週末,北海道の浅井学園っていうところで,「日本教育心理学会」の総会があります.そこで,シンポジウム(土曜,午前9時半から)をするので今日はその宣伝です. って書いても,意味あるのかどうかわかりませんが,追ってこのブログでどんなだったか報告…

アフォーダンサーが信じて疑わないこと

アフォーダンサーのパダ・ワン,eteduです.言葉遣いには常に正確を期しておきたいという向きは,「アフォーダンサー」とか書いている部分を,「ギブソニアン」に置換してくだされ.まだ,アフォーダンス熱は冷めていませんよ.どうやら本物かもしれません.…

Steps to an Ecological Study of Argumentation I

おはようございます.にわかギブソニアンことeteduです.今日は,昨日に引き続き,生態心理学の発想に基づいた,議論過程の分析についてのアイデアをもっと具体的な形で,しかも,にわか仕立てでお送り致します.生態心理学の基本的世界観 我々は皮膚を境界…

議論研究の展望

灯台もと暗し. これまで情報工学や経済物理学とかっていう新しい分析技術をベースにした研究の持つ可能性に惹かれてきた訳ですが,そういう新しい研究手法を活用するのは良いけれども,それは一体何学であって,僕は一体どこへ向かうのか?と若干不安でもあ…

議論研究の展望

今日の書き込みの内容は,とある雑誌向けの原稿で,もうちょっとすると出版されるものなんですが,世に出るまでの間,自己紹介のために全文を紹介したいと思います.出版までの間,どうぞよろしく.議論を通した「思考の変化過程」と「思考力の発達過程」の…

思いつき

ずーっと前から,議論ができるカフェがあったら良いなあと思っていました.とは言っても,「歌声喫茶」のように,見ず知らずの人たちが一緒に議論するなんていうのは,今のところかなり抵抗があるだろうし,なかなか盛り上がるのも難しいので,まずは何人か…

議論研究の展望

最近いろいろ刺激的な新興学問,例えば経済物理学,計算科学,データベース学,ネットワーク・サイエンスなどに触れることで特に実感するようになったんですけど,やっぱり学問を爆発的に推し進める起爆材は,その現象の背景を説明する基盤となる数学的モデ…

議論パターンのモデル化

驚きました.これは僕が発見した中で一番スバラしい議論系サイトでしょう.とは言っても,はてなのキーワードに既に登録されているので,僕が発見するのが遅かっただけなんですが. http://www.shos.info/develop/oo/dscsnptn.html 翔ソフトウェアっていう会…

議論過程に見られる「べき乗法則」とは

暑くて頭がとろけつつあるので,リハビリのためにも,ひさびさに議論について書きます. 今日のテーマは,議論過程の中に見られる数学的な法則性をどのようにして見出すかという話に関わります. 我々が議論をする時間の大部分は退屈なものであったり,非生…

論文紹介004

論文を見つけました.Judging the quality of peer-led student dialogue. Keefer, Zeitz & Resnick Cognition and Instruction, 18, 53-81. (2000) 地味ながらも以前から協同推論過程を何とか捉えようと研究してきているLauren Resnickのグループの研究論文…

分類してみよう

ノートです.議論学関連の研究とか研究っぽいものを分類してみます.<議論に関する特性・傾向性研究> ・議論に関連する心的特性を測定して,それと関連する変数との相関を研究するものです. →Argumentativeness Scale(Infante & Rancer,1982)の研究 →M…

ふと脳裏をよぎる疑問

今日は,少し日本ファシリテーション協会のサイトを見てましたが,結構内容が濃くてちょっとした感動を覚えた次第です.日本ファシリテーション協会 http://www.faj.or.jp/それでふと脳裏をよぎった疑問があります.議論研究は果たして,こういうファシリテ…