ファシリテーション・セミナー体験記

行ってきました,ファシリテーション・セミナー。う〜ん,なんと言えばよいのでしょう。良い意味でも,悪い意味でも印象には残りました(笑)。

まず,ファシリテーションの定義ですが,いくつもサイトがあるので,「ファシリテーションとは」とかで検索したらいろいろ出てきます。例えば↓とか。
http://pegasus.blogzine.jp/learning/cat387077/

で,今回分かったのは,ファシリテーションって,「生産的議論のための技法」としてのファシリテーションと,「人間関係向上のための技法」としてのふぁりてーションとの大きく二つに分かれるということでした。この点はセミナーでは,講師の方は触れていませんでしたが,見るからにそうでした。それで,飽くまで僕の見方ですが,後者はちょっとこわいです。自己啓発系っぽいです。たぶんこの辺りは,グループ・エンカウンターでやっていることをほぼ引き継いでいるんしょうね。
グループ・エンカウンターについては,例えば↓とか。エンカウンター・グループという言い方でも良いんです。構成的エンカウンター・グループっていうのもありますが,これは誰でもできるように構造化したものです。
http://nojima2.hes.kyushu-u.ac.jp/egroup.htm
ちょっとブルーになるのは,ああいう会に出て「初めて自分のコミュニケーションのあり方について考えた」という人もいるだなあと,余計なことを考えてしまうときですね。

あと,生産的議論のための技法としてのファシリテーションですが,こっちは楽しかったです。ただ,これもファシリテーションという名前ではなくても,いろいろなところでやられているいろいろな創造的技法を組み合わせたり,改良しているものだったり,そのままだったりします。もちろん,ファシリテーションというのは,そのような技法をうまくみんなに使わせる役割なんで,それなりの意味はあります。

ただ,この2つにきれいに分かれる訳ではないんです。例えば,住民と行政とのもめ事や民事紛争なんかをファシリテーションしようと思ったら,問題解決を目指しながらも,人間関係の理解が中心的なプロセスになりますから,目的や場面によってもファシリテーションを分類することはできそうです。

だから,要はファシリテーションでひとくくりにされている内容っていうのは,かなりいろんなものを含みこんでるんですよね。これはまとめるよりは,分けた方が,技法としては習得しやすかったり,教えやすかったりするとは思います。

ところで,気づいたのですが,ファシリテーションってちょっと前にはやったコーチングとそんなに変わらない部分も重ねて持っているんですよね。ってことは,ちょっと流行してすぐにまた別の言い方になったりもするのかもしれません。

今度は,来月参加するケース・メソッドの研究会に期待したいと思います。