議論パターンのモデル化

 驚きました.これは僕が発見した中で一番スバラしい議論系サイトでしょう.とは言っても,はてなのキーワードに既に登録されているので,僕が発見するのが遅かっただけなんですが.
http://www.shos.info/develop/oo/dscsnptn.html

 翔ソフトウェアっていう会社のサイトなんですが,議論がどういうパターンを辿って進んでいくか,ありうるパターンを全部もうらしてるんですね.特には,ネット上の議論パターンなんですが,十分フェイストゥーフェイスにも通用すると思います.

 さらにおもしろいのは,このパターンをUMLという世界統一のデザイン言語で採用されているモデル図で書いて整理しているんですね.
http://www.shos.info/develop/oo/image/dscsnl.png

 UMLって議論プロセスなんかにも絶対使えると思ってたんですけど,すでにやっているんですねえ.ほんと,がんばらねば.

ちなみにUMLって何って思った人は↓を参照.
http://www.atmarkit.co.jp/fjava/devs/01fivemin/fivemin00.html
http://gc.sfc.keio.ac.jp/cgi/class/class_top.cgi?2004_14921

 ところで,どうしてソフトウェア会社がそんなことに興味をもつのかと思う人もいるかもしれません.それにはれっきとした理由があります.ソフトウェアを作る工程っていうのは,コラボレーションが絶対必要なんですけど,どんどんバージョンアップしていくから,以前どんなふうに作っていたかとか,どこが問題だったかとかを人に伝えないといけないことがたくさんあって,しかも担当者はどんどん会社を替わっていったり,納期がすごく短かったりして,とにかく,すばやく意思決定と意思伝達,知識伝達をしないといけない訳なんですね.だから,UMLっていう世界共通のモデル言語ができあがったわけなんですけど,それから考えると,議論法を極めたいという欲求はソフトウェア業界にあってしかるべきなんですね.
 てことは,他の業種もそれくらいのことが求められるようになったら,そういうふうに変わっていくわけですね.大学でも,そんなふうに意思決定プロセスを正確にかつすばやくしないと大学で生き残っていけないようになったらいいのに,と思います.ソフトウェア会社にできて,大学院卒ばかりのエリート集団にそれができないはずはない.要はまわりの雰囲気なんでしょうね.
 あと,このあたり↓も要チェックかなと思います.今度読んでみよっと.
 パタン・ランゲージ―環境設計の手引