研究会『子ども主体の話し合い・学び合いを中心とした授業づくり』

 今日は非常勤先の今期最後の授業でした。大人数のクラスなんですが,大人数だと,どうして受講生との信頼関係というのは築き難い訳で,だからなんとなく信頼関係を築けたような雰囲気を作ることが大事なんでしょう。けれども,僕はそういう偽物っぽい雰囲気が苦手なので,一部の人は僕の授業に反感を持っているかも知れません。アジテーションがたくさん含まれていますから。
 学問に対して批判的な態度を持ちながらも,ちょっと聞いただけでは批判であると分からないような軽やかなトークがもっとできるようになればいいな。あと,早口をもう少し直さないとね。来期から,毎回録音するようにしようっと。そうすると,自分でも気をつけるに違いない。
 受講生の方でこのブログを読んでいる方,1学期間お世話になりました。ちなみにこのブログをみても期末テストのヒントはありませんよ。

 さて,今日は僕の元指導教員の先生の研究室が主催する研究会をはっつけておきます。

『子ども主体の話し合い・学び合いを中心とした授業づくり』

■21世紀の新しい時代を拓く心を育てるためには「人の話しを聞く、自分の考えを表現する、他者と創造的に対話する能力の育成が重要である」と、文部科学省が新たな方向性を打ち出してから久しい。これに応えて、教育現場では、従来の教師主導による知識伝達型授業への偏りを見直し、子ども主体の「話し合い」を中心とした授業を求めて、様々な取り組みがなされている。
■だが、子どもや教師にとって、慣れ親しんで来た従来の学びや授業のスタイルを新たな授業スタイルへ変換することは容易ではない。特に、長年の経験の中で多くの教師(実践者)が身につけている暗黙知(自分では言語化し難い実践知)を、一人の教師、もしくは教師集団のみで可視化し、その問題点を浮き彫りにすることは極めて困難である。
■新たな授業実践力を育むためには、実践者と研究者とのコラボレーション(協同)による授業改善を目指した「研修の場」作りが必要である。我々は三年間に渡り、阿志岐小学校との間で学びの共同体づくりを行ってきた。ここに、その歩みと成果を発表し、さらなる発展の方向性を探る機会としたい。

  • 期 日  平成19年1月27日(土)
  • 参加費  1千円
  • 会 場  筑紫野市立阿志岐小学校(9:50〜11:30)

     福岡県筑紫野市大字阿志岐2350 (092)922-2602
     筑紫野市生涯学習センター(3F視聴覚室)(13:00〜16:30)
     福岡県筑紫野市二日市南1-9-3 (092)918-3535
     ※昼休憩時に移動用バスを準備します

■公開授業①   9:50〜10:35 
1年1組   福田和子  「いろいろなじゃんけんについて話し合おう」〜じゃんけん〜
2年1組   本多敦子  「むかし話のおもしろさをあじわおう」〜かさこじぞう〜
3年1組   海野学   「中心人物の気持ちを考えよう」〜サーカスのライオン〜 
6年2組   山本俊輔  「作家と作品をかかわらせて読もう」〜宮沢賢治〜 

■公開授業②  10:45〜11:30
3年2組   野口真由美 「中心人物の気持ちを考えよう」〜サーカスのライオン〜
4年1組   窪田優子  「人物の気持ちのうつりかわりを考えよう」〜ごんぎつね〜  
5年1組   橋爪明美  「登場人物の心情の変化について考えよう」〜注文の多い料理店〜 
6年1組   水越みどり 「人物の生き方を考えよう」〜海のいのち〜 

■公開研修会 13:00〜15:20
①実践者と研究者とのコラボレーションによる授業づくり (13:00〜14:10)
午前中に公開した授業実践を踏まえながら、子ども主体の話し合い・学び合いを中心とした授業を実践するためには、何を、何処を、どのように改善していったらよいかを巡って、実践者と研究者とフロアとが一体になって検討していきたい。
 
実践者   本多敦子、窪田優子、水越みどり   
研究者   丸野俊一 (九州大学大学院人間環境学研究院教授)
村松賢一 (スピーチコミュニケーション教育研究所主宰)
      難波博孝 (広島大学大学院教育学研究科教授)

②ある教師の成長の歩み(14:20〜15:20)
教師が成長していく過程には、現場で共に学び合う場/関係性づくり、すなわち同僚性の構築が必要である。ここでは、今年、阿志岐小学校に赴任した一人の教師の学びを通して、同僚性のあり方について検討していきたい。 

■講演(15:30〜16:30)
子ども主体の話し合い・学び合いを中心とした授業づくり

「授業観の改革の視点から」
丸野俊一(九州大学大学院人間環境学研究院教授)
「教材解釈の視点から」
難波博孝(広島大学大学院教育学研究科教授)
「話す力・きく力の育成の視点から」
村松賢一(スピーチコミュニケーション教育研究所主宰)

主 催(問い合わせ先)九州大学大学院人間環境学研究院 丸野研究室 
〒812−8581 福岡市東区箱崎6丁目19-1  TEL・FAX 092-642-3133
支 援              文部科学省日本学術振興会科学研究費基盤A(代表者:丸野俊一 課題番号17203039)
後 援        福岡県教育委員会、福岡市教育委員会筑紫野市教育委員会