教育において“意味のある”投資とは?

 iTunesですばらしいサービスが始まっているのを今日知りました。梅田望夫氏のフォーサイトの記事を読んで。
http://www.shinchosha.co.jp/foresight/web_kikaku/u130.html

 そうです。つまりiTunes U というサービスです。これは今のところアメリカの大学だけみたいなのですが,大学が提供している授業の音声や動画を一同に集めたものです。これまでバラバラで検索するのが面倒だった,大学の授業のリソースが一挙に集められているので,より楽しくなったという訳です。でもやっぱり音の悪い授業は聞く気になれない。。。すみません,贅沢で。

 でおもしろかったのが,iTunes Uのランキング。一位は大学の授業じゃなくて,幼稚園から高校3年生までのメディアを活用した授業を集めているページのポッドキャスティングでした。なんだそれはと思いましたが,実際は結構おもしろいものでした。これはNo Strings Attachedというページで解説が読むことができますし,授業紹介の動画も見ることができます。一つ一つのビデオは短いですけれど,様々な教科の実際の授業の様子と教師のコメントが添えられていました。また,授業を組み立てる上での発想や大事にしていることなど,授業デザインについての情報もHPでは見ることができます。こういった動画を作るには教室の子どもが映像に映ることの許可を保護者に求めないといけないので大変だったでしょうね。授業研究っていうと重くなりがちなのですが,こういうのもいいなと思いました。何より,自分で試してみたいと気軽に思えるのが良いと思います。誰でも簡単にアクセスのできる授業研究は意味があると思います。

 そこで考えたのですが,今の学校の教員が自分たちの独自の努力で伸びていくのに必要なのは何か。1つは英語力,もう一つは新しいメディアやコンピュータを使いこなす技術と動機付けではないでしょうか。もし英語に不自由しなければ,上で紹介したような教育実践を気軽に世界中に求めていけるのです。しかも人間関係のややこしさが全くないところで。そのためにも,Web2.0的な世界観の元で新しいインターネット上のサービスをどん欲に試していく行動力と興味が大事だと思います。技術はそれについていくものです。そのために大事なのは大学での教育だと思っています。教員養成系の学部教育カリキュラムにおいて,英語とインターネット,これは是非とも楽しく激しく学ぶべきでしょう。そのためには,教員養成系の担当教員がしっかりと英語とインターネットを駆使して遊ぶことが大事なのは言うまでもありません。そのためにはいろいろ投資が必要でしょうが,実に高利回りが期待できる投資だと思います。